ポイント

遺言は「公正証書」で作成するほうが安全である

自筆遺言の場合、亡くなったあと(=相続発生後)の手続きに手間がかかる

遺言の有無が、遺産相続に大きな影響を及ぼすようであれば、迷わず公正証書を!

自筆証書遺言には、ほとんど長所がない

このページをご覧の方の中には、「自筆証書遺言を作成したいので書き方を調べたい」とお考えの方がいらっしゃるかと思いますが、以下の比較表をご覧いただくとお分かりのとおり、自筆証書遺言にはほとんど長所と呼べる長所はありません。

「自筆証書遺言」の長所をしいて挙げるとすれば、「ペンと紙さえあれば、いつでも作ることができる」という点かもしれませんが、「遺言」とは「大事な資産を、大事な人にきちんと引き継ぐための重要な文書」ですので、手軽に作成されるべきものではありません。

自筆証書遺言は、「数日後、数時間後に死亡するかもしれない」といった、いわば「緊急時」に作成を試みるものであり、一般的にきちんとした遺言書を作成する場合は、まずは「公正証書遺言」の作成からご検討いただくことになります。

比較する項目 自筆証書遺言 公正証書遺言
作成する際の手軽さ ×
自宅で便箋などですぐに作成することはできるが、全文を自署する必要があり、また「要式」を守って作成する必要がある 事前に公証役場と内容の打合せを何度も行ったうえで、公証役場にて、証人2名の立会いのもと、作成しなければならない。また所定の手数料がかかる。
書き間違えずに作成することが可能か ×
全文を自署しないといけないため、常に書き間違えるリスクはある 全文を公証役場が事前に文書で用意してくれるので書き間違えるリスクはない
遺言が無効になるリスクへの備え ×
遺言の「要式」を満たさない場合は、遺言自体が無効になる可能性がある 公証役場で作成するため、必ず遺言の要式を満たすため無効になることはない
「改ざん」されずに保管することができるか ×
自筆遺言なので、第三者が内容を書き換えてしまったり、破棄してしまうおそれがある 公証役場で原本が保管されるため、内容が改ざんされることはない。
亡くなった後の手続きのスムーズさ ×
自筆証書遺言を家庭裁判所に提出し、「検認」の手続きを受けなければならない。 作成時に公証人の証明を受けているため、亡くなった後に裁判所に提出する必要はナシ
亡くなった後の銀行や役所での取扱い
銀行預貯金の解約や、不動産の登記名義の変更のために銀行、役所に提出する際、遺言書の内容を厳しくチェックされる 公正証書で作成されているため、信頼度が高く、手続きがスムーズに進みやすい